流産・死産
卵子と精子が出会ってできた受精卵は,母体のお腹の中でおよそ40週間のあいだ,母体から栄養をもらって大きくなってから生まれてきます。でも,すべての赤ちゃんが無事に生まれてこれるわけではありません。妊娠22週より前に,妊娠が終わってしまう(赤ちゃんが子宮からでてしまう)ことを,すべて「流産」といいます。さらに,妊娠12週以降にお腹の中あるいは出産途中に赤ちゃんが亡くなってしまうことを「死産」といいます。
流産は,妊娠のどれぐらいの割合でおこると思いますか?なんと,妊娠したらおよそ15%(6~7人に1人)は流産になります。流産を過去に経験した人は,妊娠した女性の40%にものぼると言われています。流産や死産は,決して珍しいことではなく,誰にでもおこることなのです。
流産の原因で,一番多いのは受精卵の異常です。つまり,受精したときにはもう流産になるかどうかは決まっていることが多いのです。流産をすると,自分の生活のしかたが原因だったのではないか,と悔やむ女性は少なくありませんが,実はそのような原因であることは少ないのです。