おとなのみなさんへ

妊娠・出産いろいろ話

妊娠・出産ってどんなイメージでしょう? 可愛い赤ちゃんに会うのが楽しみ? どんな名前にする?
でも、その前に。
妊娠・出産にはお金が必要です。出産前後には仕事を休む必要があります。場合によっては「切迫早産」など、妊娠中急に、しかも長期間の入院が必要になる場合もあります。

それに、可愛い赤ちゃんとはいえ、お世話は大変。サポーターが少ない人はなおさら、ストレスもかかります。
そういった事態に備えて、使える・いざという時に頼れる手段を知っておきましょう。

全てのお母さんと赤ちゃんにサポートがあります。

行政サポートの例

妊娠・出産・産後の支援:母子手帳、出産育児一時金、産休・育休制度など
子育て支援:保健師訪問事業、児童手当、子ども医療費給付など
社会的養護:児童相談所、乳児院など
その一部を説明します。

  • 「母子健康手帳」:妊婦健康審査(妊婦健診)の結果を、また生まれた赤ちゃんの成長も記録していく大切なものです。住んでいる地域(住民票のある市区町村)の保健センター・市区役所・町村役場などに「妊娠届出書」を提出して受け取りましょう。妊婦健診は自費診療です。住んでいる地域によってこの妊婦健診の受診券や補助券がもらえます。
  • 「出産育児一時金」制度:出産費用の一部をサポートするもので、出産予定の病院で手続きをします。赤ちゃん一人につき約40万円(令和3年11月現在)が支給されます。流産や死産の場合でも妊娠12週を過ぎての分娩であれば支給されます。
  • 「出産手当金」「育児休業給付」:働いている女性は会社の担当部署に問い合わせてみましょう。その他にも、働いている妊婦さんは「妊婦健診を受けるための時間」や妊娠中の業務について「深夜業の制限」などを職場に請求することができます。
  • 「産休」:出産予定日の6週間前から産前休業、出産翌日から8週間は産後休業を取得することができます。厚生労働省の「働きながらお母さんになるあなたへ」といったページをみてみましょう。
    その他にも、保健センターでは「母親学級」「両親学級」といったクラスを受講することができ、保健師や助産師から妊娠中の身体の変化や出産・育児について学ぶことができます。ぜひパートナーと一緒に参加してみましょう。
  • 保健師訪問事業:「新生児訪問指導」と「乳児家庭全戸訪問事業」があり、いずれも保健師や助産師が赤ちゃんのいる家庭を訪問し、不安や悩みを聞いたり、子育て支援を行います。
  • 「産後うつ」:赤ちゃんを可愛いと思えない、眠れない・涙が止まらないといった症状は産後女性の10人に1人にみられると言われています。適切な治療や支援を受けることが大切ですが、がんばっ ている本人はなかなか気づかないもの。周りの人が声をかける、また医療機関に相談することが大切です。

このほかにも、ひとり親、若年妊婦、難病のお子さんへの医療費給付や、母子生活支援施設などさまざまな支援があります。思いがけない妊娠や、困難に直面したとき、1人で悩まず市区町村の保健所や子育て支援センター、児童相談所などで相談してみましょう。